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Academic Knowledge Archives of Gunma Institutes >
前橋工科大学(Maebashi Institute of Technology) >
01 博士論文 >
環境・生命工学専攻 >

Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/10087/12845

Title: 農業生物のゲノム情報解析研究
Other Titles: 国産品種ダイズのゲノム配列解析とカイコゲノムデータベースの開発
Authors: 下村, 道彦
Keywords: ダイズゲノム解析
soybean genome analysis
エンレイ品種
cultivar Enrei
系統樹
phylogenetic tree
アントシアニン・フラボノイド生合成系
anthocyanin and flavonoid biosynthesis
カイコゲノムデータベース
silkworm genome database KAIKObase
Issue Date: 25-Mar-2019
Abstract: 1865 年にメンデルが形質は遺伝することを、1913 年にモーガンらが染色体上に遺伝子は存在することを、1953 年にワトソンとクリックがDNA は相補性を持つ二重螺旋構造であることを発見した。DNA の二重螺旋構造発見以降、ゲノムDNA が細胞でどのように作用するかの研究が進んだ。ゲノム解析に着目すると、既知のガン遺伝子の変異を調べる上で、個々の遺伝子に着目した研究が行われてきたが、1986 年にダルベッコは、ヒトゲノムの塩基配列を全部決定することがブレークスルーに繋がると考え、ゲノム配列の重要性を説いた。これが契機となり、全ゲノム配列獲得の実現に向けての研究が開始された。この流れの中で、1995 年にインフルエンザ菌ゲノムを皮切りに、1998 年に線虫ゲノム、2004 年にヒトゲノムが解読された。植物分野では、2000 年にシロイヌナズナゲノム、2005 年にイネゲノム、2010 年にダイズゲノム、2015 年にダイズゲノム(エンレイ品種)、昆虫分野では、2000 年にショウジョウバエゲノム、2008 年にカイコゲノムが解読された。 ダイズ研究においては、その遺伝子構造や機能解析であれば、2010 年に解読されたダイズゲノムWilliams 82 品種の使用で十分である。しかし、ダイズの育種ではDNA マーカーを使用した育種が行われており、国内での育種は日本産品種同士の掛け合わせになることが多い。Williams 82 ゲノムと日本産品種ダイズは同じダイズ種ではあるが、系統が離れているため、Williams 82 から得られたDNAマーカーが使用できない場合がある。このため、国産ダイズ品種エンレイのゲノム構築・解析が必要となった。 昆虫分野のカイコにおいては、ゲノム研究プロジェクトが推進され、プロジェ クトで得られたゲノム情報や関連する研究の情報をまとめ、効率的に研究に役 立つ情報を取り出す仕組みが必要となった。本研究では、(1)国産品種ダイズであるエンレイ品種のゲノム配列を解読した。エンレイ品種のゲノム配列は、国内の栽培事情に適したダイズの品種改良のための様々な情報を提供する。(2)カイコゲノム情報を提供する統合カイコゲノム統合データベースKAIKObase を開発した。KAIKObase は、鱗翅目の研究だけでなく、養蚕の改善や新しい害虫駆除手法研究に向けた、データマイニングとゲノム応用を容易にする。本論文第一章では、ゲノム研究の動向、ゲノム解読やゲノム情報解析を支える技術の背景と動向を示した後、本研究の研究目標と研究戦略を述べる。第二章では、国産ダイズゲノム解析を実施し、栽培品種エンレイのゲノムを解読した研究について述べる。その研究では、次世代シークエンサを用いて得られた全ゲノム配列を、栽培品種Williams 82 ゲノムにレファランスマッピングして、エンレイゲノム配列 約928Mb の塩基配列を決定した。遺伝子予測ソフトウェアで作成した遺伝子モデル107,423 個からリピート配列、およびトランスポゾンを除き、最終的に、60,838 個のスプライスバリアントがない遺伝子モ デルを得た。系統解析では、エンレイおよびWilliams 82 品種双方の系統関係、および野生ダイズを含む複合体を含む系統関係を考察した。エンレイとWilliams 82 の遺伝子モデルを比較し、アントシアニン・フラボノイド生合成に関連するパスウェイ、および8番染色体上のCHS 遺伝子クラスタで両品種の違いを示した。また、登熟期の子葉のプロテオームから全体的なプロファイルを分析した。配列データは、DAIZUbase に統合化し利用可能とした。これらの研究成果は、我が国の広範なダイズ品種の比較ゲノミクスに資する包括的な情報資源と、国内外のダイズ品種の改良のための有効な情報となる。第三章では、効果的なデータマイニングとゲノム応用のためのカイコゲノム情報を提供するカイコゲノム統合データベースKAIKObase の開発について述べる。KAIKObase に、カイコゲノム配列、ゲノム地図情報およびEST データを統合した。KAIKObase は、塩基配列、遺伝子、スキャフォルド、染色体の各段階のデータを4 種類のMapViewer(PGmap、UnifiedMap、UTGB、GBrowse)、GeneViewer、配列検索、キーワード・位置検索で表示する。さらに、プロテオームデータ用のKAIKO2DDB と遺伝子導入およびレポータデータ用のBombyxtrap データベースの統合により、KAIKObase の機能をさらに強化した。カイコの研究には、包括的なカイコゲノムデータベースが不可欠であり、KAIKObaseは鱗翅目の研究だけでなく、養蚕の改善や新しい害虫駆除法の研究を容易にする。第四章では、結言として本研究の成果について纏める。
Description: 学位記番号:工博甲23
URI: http://hdl.handle.net/10087/12845
Academic Degrees and number: 22303 甲第23号
Degree-granting date: 2019-03-25
Degree name: 博士(工学)
Degree-granting institutions: 前橋工科大学
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