DSpace
 

Academic Knowledge Archives of Gunma Institutes >
群馬大学(Gunma University) >
50 工学研究科 >
学位論文 >

Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/10087/8120

Title: A Study on Retention Mechanism of Recombinant Human Monoclonal Antibodies in Hydroxyapatite Chromatography
Authors: 中川, 泰志郎
ナカガワ, タイシロウ
Nakagawa, Taishiro
Keywords: Hydroxyapatite chromatography
Recombinant human monoclonal antibodies
Retention mechanism
Issue Date: Sep-2010
Publisher: 群馬大学工学部
Description: 学位記番号:工博乙99
URI: http://hdl.handle.net/10087/8120
Academic Degrees and number: 12301乙第99号
Degree-granting date: 2010-09-30
Degree name: 博士(工学)
Degree-granting institutions: 群馬大学
Dpaper Abstracts: (1)抗体医薬はヒトが本来持つ免疫機能の一つである抗体の性質を利用した分子標的薬であり、抗体医薬作製技術の革新的進歩によりバイオ医薬品に占める割合は急激に増加している。しかしながら、現在、抗体医薬の創薬標的となるたん白質は期待されたほど多くはなく、製薬企業間の新薬開発競争が激化しているため、候補抗体について競合グループに先駆けて臨床試験を開始し、またマーケットに導入する速度が求められる。このため、抗体医薬品の製造方法開発期間を短縮化し、臨床試験を迅速に開始することによって候補抗体の価値を開発早期に判断することの意義は大きい。一方、抗体医薬によく利用されるIgG抗体について、共通のサブクラス間では抗体構造全体の2/3を占める定常領域の構造はほぼ共通と考えられる。更には可変領域の骨格構造も高い相同性があることが知られている。このことから、組換え抗体医薬品の製造方法に一般的に用いられているカラムクロマトグラフィーにおいて、目的抗体の溶出挙動は、抗体タンパク質の一次構造から予測できることが期待される。この予測方法の確立は製造方法開発期間の迅速化に繋がると考えられる。本研究では、モノクローナル抗体の精製に広く利用されているハイドロキシアパタイト充てん剤に関する溶出位置予測方法の確立を目的として、抗体構造と溶出挙動の相関について、組換えモノクローナル抗体を用いての解明を試みた。 (2)ハイドロキシアパタイトはインプラント材料としての臨床応用以外にも、中性付近においてクロマトグラフィーが可能であり、かつ比較的高い特異性を有する精製用充てん剤としての利用価値がある。その分離原理には陽イオン交換作用を持つリン酸基とタンパク質表面上のカルボキシル基とのキレート結合能(金属アフィニティ結合能)を有するカルシウム基が関与し、これらの複雑な相互作用により、タンパク質の微妙な構造の違いを認識できると考えられている。カラムクロマトグラフィーにおける有効な溶出条件として、リン酸ナトリウム濃度勾配溶出及び塩化ナトリウム濃度勾配溶出条件が知られており、リン酸ナトリウム濃度勾配溶出モードにおいては、タンパク質の等電点と溶出位置に正の相関の傾向があることが知られている。 (3)リン酸ナトリウム濃度勾配溶出条件における組換えモノクローナルヒト抗体の抗体構造と溶出挙動との相関について検討した結果、(i) 可変領域と定常領域の両方が溶出挙動に影響を与えている、(ii) 重鎖可変領域の塩基性アミノ酸の数と溶出位置に正の相関があり、抗体等電点とは相関がない、(iii) この正の相関は塩基性アミノ酸のタンパク質表面の露出度を考慮すると更に向上される(相関係数=0.87)、ことを見出した。 (4)塩化ナトリウム濃度勾配溶出条件における組換えモノクローナルヒト抗体の抗体構造と溶出挙動との相関について検討した結果、(i) 可変領域の寄与は小さく、定常領域が溶出挙動に影響を与えており、サブクラスのみからの溶出位置の分類が可能である、(ii) 溶出挙動に影響を与える相互作用機構として、金属アフィニティ結合と陽イオン交換作用が協調的に作用していることが推察される、ことを見出した。 (5)以上の結果、本研究により、組換えヒトモノクローナル抗体を用いたハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーの溶出挙動はリン酸ナトリウム濃度勾配溶出条件、塩化ナトリウム濃度勾配溶出条件では異なり、溶出位置は抗体サブクラス、可変領域の一次構造から予測可能であることが示唆された。これらの結果を応用することにより、抗体医薬製造におけるハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーの溶出条件の最適化について、一次構造情報のみから迅速に予測することが可能であり、効率的な抗体精製方法の開発に役立つことが考えられる。
Appears in Collections:学位論文

Files in This Item:

File Description SizeFormat
博士_Taishiro_Nakagawa.pdf2.15 MBAdobe PDFView/Open

Items in DSpace are protected by copyright, with all rights reserved, unless otherwise indicated.

 

DSpace Software Copyright © 2002-2010  Duraspace - Feedback